†Miocenidorcus andancensis Riou 1999についての検証
Miocenidorcus andancensis Riou 1999
Type data: Miocene Turolian crater lake, Montagne d'Andance, Saint-Bauzile, Privas, France.
http://www.fossilworks.org/cgi-bin/bridge.pl?a=taxonInfo&taxon_no=294954
産地は南フランスのアンダンス。約800万年〜約850万年前の新生代新第三紀中新世下部トロリアン(MN 11)の地層から出土した甲虫化石を基に記載された。
検証説明のため画像を引用する。
(「Riou, B. (1999). Descriptions de quelques Insectes fossiles du Miocène supérieur de la Montagne d’Andance (Ardèche, France). École Pratique des Hautes Études, Biologie et Evolution des Insectes 11/12, 123–133.」より引用した図)
http://www.thefossilforum.com/index.php?/topic/107522-le-mus
(博物館による別画像があるURL)
41mmの甲虫でアンタエウスオオクワガタ(Dorcus antaeus)の小型個体のようなシルエット。詳しい触覚の構造を見たいけど鮮明ではなさそう。体型は殆どクワガタ的とはいえ現状では確定させづらい。論文上でクワガタだと分類されてあるのみで、私のような頭の堅い読者を納得させるだけの検証はなされていない。触角の節々が鮮明に見えないと正確な分類に出来ない。似た化石が完全体として新しく採掘される事で補完される迄は分類保留と考える。
【Reference】
Riou, B. (1999). Descriptions de quelques Insectes fossiles du Miocène supérieur de la Montagne d’Andance (Ardèche, France). École Pratique des Hautes Études, Biologie et Evolution des Insectes 11/12, 123–133.
【追記】
しかし、やはり岩石化石は一目見ても真偽判定が難しい。私も過去にオークションでアノマロカリスの化石を手に入れて調べてみたけど一見では絵と変わらない。微妙な凹凸が特徴なのか?自身で採掘した葉の化石とそんなに質感は変わらない。恐らく岩石の種類で加工可能なものか否かで調べるんだろう。ただ、以下URLのような場合だと判定に色々工夫があるようだが、精巧な贋作というのはどう見分けるのだろうか。調べても皆苦労されている様子に見える(まぁ偽物なら年代分析装置使って塗料の成分が新し過ぎるとか分かるか)。
(カンブリア紀のアノマロカリスの化石。顕微鏡で観ると凹凸に生物痕跡的なメリハリはあるが不安。※専門外なので学名は入手時のものを踏襲したが一応「?」を付す。)
(約5億5千万年以上前のエディアカラ動物群の化石。立体的だが本物と言って大丈夫なのか不安。やはり石だけだと難しい。※ラベルには書ける情報をなるべく1枚に書く。分けておくと、悪人が一部のラベルを盗む等のために入れ替え、意味の通らない標本にされるリスクがある為。)
(ストロマトライトの化石。約17億〜20億年前ってどれくらい正確なのやら。)
https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/285-888/entry-10770037726.html
https://f-favorite.net/blogs/dinosaur_treasure_house/tamura-n_022
https://www.tv-tokyo.co.jp/kantei/smp/kaiun_db/otakara/20181016/05.html
https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/shoubaiagattari/entry-12611841933.html
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59764?page=3
そう言えば、沖縄や奄美にいるノコギリクワガタで「金粉ノコ」というのが流行ったが、アレは泥である。むし社の雑誌などで大々的に「洗っても取れないから泥じゃない!」と宣伝され、まんまと騙され高額で買ったコレクターが沢山居たのをよく覚えているし、未だに泥じゃないと思っている人がいる。検証方法はやや難しいが、顕微鏡下で、エタノールを染ませた金粉部位を、まあまあ尖ったピンセットでホジくるというやり方。金粉という名の泥を取る事が出来ると、その下から本来の黒く艶々な外骨格表面が顕わになる。虫の生物体内組織で変異が生じているならば、金粉部位の除去下にはクチクラの破壊痕しか見えない筈なのだ。粗っぽくほじると傷が付いて分かりにくくなるので、丁寧にホジるのが良い。沖縄・奄美を含む南西諸島の赤土は細かい微粒子状のものがあるらしく、サトウキビの汁でベタベタになった虫個体が其れを装飾し、乾いたらなかなか取れないデコレーションとなっている訳である。これが金粉部位が遺伝されない理由でもある(あれだけ不思議な見た目で遺伝もしないのに誰も詳しく調べようとしない時点で怪しかったと言えば身も蓋も無いか)。
同じ理屈で、羽化不全が連発する「極太」や「超巨大」のなんやらにもややこしい人為的な作為が含まれていると考えられる。データも信用ならない。「日本産オオクワガタの90mm」というのが出た直後に「韓国産オオクワガタ85mm」も出た。色んな別問題(データ詐称、遺伝子や発生に影響する薬品使用、亜種交雑や其れの戻し交雑の繰り返された品種と隠されていそうな点)が何重にも絡みあっていて何がなんだか分からないが、兎も角客観的に見れば怪し過ぎる。
【Key words】Lucanidae, Lucanid beetle, Lucanids, Lucanoid Coleoptera, Stag beetle, fossil, extinct species, article, description, クワガタ, クワガタムシ科, 甲虫, 昆虫, 化石,