†Litholamprima longimana Nikolajev G. V. et Ren D.,2015についての検証

Litholamprima longimana Nikolajev G. V. et Ren D.,2015

Type data: Lower Cretaceous Aptian, Huangbanjigou, Chaomidian Village, Liaoning Province, Yixian Formation of China.

http://www.fossilworks.org/cgi-bin/bridge.pl?a=taxonInfo&taxon_no=328244&is_real_user=1

　産地は中国北東部のYixian Formation。約1億2000万年前の中生代白亜紀アプチアンの地層から出土した甲虫化石を基に記載された。

　検証説明のため画像を引用する。

（「G. V. Nikolajev and D. Ren. 2015. A new fossil Lucanidae subfamily (Coleoptera) from the Mesozoic of China. Caucasian Entomological Bulletin 11:15-18」より引用した図）

　触角は両方欠損。脚部も殆ど欠損。腹節版は6枚が見えるスケッチ。体型はコガネムシ的で、残る触角第一節がクワガタムシにしては体型に対して矮小且つ短かすぎる。様々な角度から見てもクワガタムシでは無いと思える。なぜ誰もこの分類に異議を唱えないのか謎である。

　以上の事から、クワガタというよりはクワガタコガネを想起する。コガネムシ科（Scarabaeidae）に近いと考える。

【Reference】

G. V. Nikolajev and D. Ren. 2015. A new fossil Lucanidae subfamily (Coleoptera) from the Mesozoic of China. Caucasian Entomological Bulletin 11:15-18

【追記】

　しかし、現生種の網羅的観察をしていると一瞬で化石種論文の杜撰な部分に気づける。気づいていないように見える論文というのは、わざと誤りを論文に出してあるという事なのか、または現生種の観察が不足しているという事なのだろうか。

　ちなみに私は知り合いでもない記載者らに直接指摘はしない。気付くまで時間があった方が、気付いた時に彼らが必死になる事を期待したいからである（それに大体Twitterとかにハマって時間を浪費している人は尊大な態度でつまらない事やってるので関わりたくない）。

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