クワガタムシ科(Lucanidae)についての調査記録など

目的はverificationismに基づく原典検証・情報整理・批評説明。なお非営利・完全匿名を前提としています。

2021-12-18から1日間の記事一覧

【論考】基準産地のデータラベルの正確さについて確認が求められる意義とはなんぞや

偶に記載文の基準産地に疑問する事がある。指摘されて間違いだった例もあり、原著者が正確なデータを示していない前例が残っている。であるので、自然界での再現性確認が随時必要になるわけだが、どういう事なのかというのを例を挙げて説明紹介する。 モヤモ…

【一句】観なければ納得出来ない種学名

正確な同定方法について観察もせずに納得行かないという人がいる。だが「観てないなら納得行く訳無いでしょう」と返すとそこで会話が終了してしまう。彼らは一般的な社会認識として納得が出来ない。実際に「観るだけ」すらコストを払う事に忌避せざるを得な…

【俗談】虫死骸の脱脂をアセトンで行う時はガラスか金属容器内でしよう

やる人が少ないだろうから稀にしか気づかれないだろうが、ある程度整形済の「標本」を再整形したくなったとき、いつものやり方で軟化が出来ない事がある。そういう個体は、例えば80℃くらいの湯に入れても殆ど関節が柔らかくならない。これは困ったという人が…

【雑談】虫業を本業にするのは危ない

近年になって虫業で生計を立てようとする人が一気に増えている。たしかに成功者は羽振りが良くて憧れを集めやすいが、ほんの数年前までは数人しかいなかったのが今や売り手のレッドオーシャンを築いている。この歯止めの効いていない感じは危ない。 私の知る…

【論考】「誤同定を促す行為」が研究不正である事についての検証

「え?比較無しに識別を?できらあ!」という、どんな場所でも、まさかあの人がそんな事をするなんて信じられない事が起きるこの時代この社会、一見便利なようで不便な事にありとあらゆる誤認で溢れている。種記載論文で理想的な体裁の出版があっても誰も真…

【俗談】先人の誤同定ラベルは捨てないでおこう

誤同定はどこかしこ世間では溢れに溢れているとはこれまでの記事に記した。誰彼にマトモな事を求めても、各々能力限界があり大自然から返り討ちに会う事がしばしばあるのがこの世界だ。これから興味を持ち正解や真実を知り沢山の標本に出会う人達。そんな人…

【論考】ホロタイプ標本を壊すな

ホロタイプ標本参照必要性や、特徴を観察する意義などはこれまでの記事で、教訓を用いて説明した。今回記事にするのは「標本の損壊」について。 「ホロタイプを壊しちゃいけない」なんて当然なんだから心配しなくて良いだろうと言う人もいるだろうが、実際で…

【Textkritik】無意味な論文で優位性をアピールするな

論文での記載では一定の「体裁」を出版社が決めていて、それは出版社によりやや異なる。これが厳しい科学誌ほどインパクトファクター指数が高い。しかし、体裁が厳しいからと言って良い論文という訳でも無いし、著者によっては出版社に従うだけ従い、別な出…

【論考】パラタイプ標本は多い方が科学的には良い

単純な話、パラタイプはホロタイプの原著論文内で「生物種的特徴の再現性」と「他の普遍的標本との識別」を示される為にある。簡単に説明すると、沢山あれば論文内で生物種としての形態的特徴の再現性・安定性を、著者が確認した事をアピール出来る。それだ…